• 2021.03.31
  • クラシック音楽

公益財団法人アルゲリッチ芸術振興財団|しいきアルゲリッチハウス 室内楽シリーズ“今、あなたに伝えたいこと” Vol.18 たゆやかな音に包まれて

  • 開催期日:2021年02月28日(日)
  • 会場:しいきアルゲリッチハウス・サロン

CONTENTS概要

大分県の芸術文化事業として1998年にスタートした「別府アルゲリッチ音楽祭」。“鍵盤の女王”“生けるレジェンド”の異名を持つ世界的な天才ピアニスト、マルタ・アルゲリッチを総監督に迎え、毎年開催されている音楽祭は「大分の宝」と称されています。

そのような素晴らしい音楽の時を与えてくれるマルタ・アルゲリッチへ、財団名誉理事椎木正和氏から尊敬と親愛の証として、アルゲリッチ専用のピアノ「マルティータ」とともに贈られたしいきアルゲリッチハウス。ここにしかないアルゲリッチの名前を冠した世界で唯一無二のハウスから、私たちはアルゲリッチの架け橋として音楽の喜びをその精神とともに発信しています。

コロナ禍の中で開催された「2020-21アルゲリッチハウス室内楽シリーズ」のテーマは、“今、あなたに伝えたいこと”。音楽家の想いを音楽に託し伝えていただきます。そこには、音楽が人と共にあることや、心の交流を通じて「共有」することの素晴らしさを感じてほしいという思いを込めています。

18回目となる今回は、日本を代表するヴィオラ奏者でアルゲリッチハウス レジデント・アーティストの川本嘉子さんと幅広い分野で大活躍されている才能豊かなピアニストの阪田知樹さん。

お二人の才能が響き合い生み出される音楽の喜びをみなさんと分かち合いたいと思います。

このサイトでは、プログラムの中から2曲を収録しています。

CONTENTS

Outline

MUSIC FESTIVAL Argerich’s Meeting Point in Beppu was launched as an arts and culture project of Oita Prefecture in 1998. Since then, the Music Festival with the living legend, world-famous genius pianist known as the Queen of Piano, Martha Argerich, as General Director has been held every year and it is called the “Treasure of Oita”.

For giving us such splendid times with music, Argerich’s Haus, together with a piano named Martita for her exclusive use, was presented to Martha Argerich by Mr. Masakazu Shiiki, Honorary Director of Argerich Arts Foundation, as a token of his respect and dearness to her.
From the Haus, the world’s one and only facility bearing her name, we are the bridge spreading the joy of music with the spirit of Argerich out to the world.

The theme of the 2020-21 Argerich’s Haus Chamber Music Concert Series being held during the COVID-19 pandemic is “What we would like to convey to you now.” Musicians communicate their thoughts with music. This theme represents our wish for the audience to feel how wonderful it is being with music and sharing something in their hearts.

The 18th concert was held with Kawamoto Yoshiko, violist and Argerich’s Haus resident artist, and Sakata Tomoki, a talented pianist who is active in diverse fields.

We would like to share the joy of music produced by these two talents resonating together.

This site shows two pieces from the program.

【収録内容】

C.フランク:ヴァイオリン・ソナタ イ長調 (川本嘉子 編曲/ヴィオラ版)

C. Franck: Violin Sonata in A major (arranged by Kawamoto Yoshiko/viola version)

F.プーランク:15 の即興曲 第 15 番 ハ短調 「エディット・ピアフを讃えて」(阪田知樹 編曲/ヴィオラ版)

F. Poulenc: 15 Improvisations XV in c minor “Hommage a Edith Piaf” (arranged by Sakata Tomoki/viola version)

CAST & STAFFキャスト・スタッフ

<川本 嘉子, ヴィオラ (Kawamoto Yoshiko, viola)/しいきアルゲリッチハウス レジデント・アーティスト>

1992 年ジュネーヴ国際コンクール・ヴィオラ部門で最高位。1996 年村松賞受賞。1997 年第7回新日鉄音楽賞・フレッシュアーティスト賞受賞。2015 年東燃ゼネラル音楽賞・奨励賞受賞。京都アルティ弦楽四重奏団、AOI レジデンス・カルテットのメンバー。桐朋学園大学を卒業。1989 年、1990 年にはタングルウッド音楽祭に招待を受けて参加。1991 年東京都交響楽団への入団をきっかけにヴィオラに転向。1999 年より 2002 年退団まで首席奏者を務める。サイトウキネンオーケストラ、小澤音楽塾、水戸室内管弦楽団、別府アルゲリッチ音楽祭等にも定期的に参加しアルゲリッチやバシュメットなど世界一流のソリスト達と共演し絶賛を博している。NHK 交響楽団首席客演奏者。

<阪田 知樹, ピアノ(Sakata Tomoki, piano)>

2016年フランツ・リスト国際ピアノコンクール(ブダペスト)第1位、6つの特別賞受賞。ハノーファー音楽演劇メディア大学ソリスト課程ピアノ科在籍。第14回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール最年少入賞。キッシンジャー国際ピアノオリンピックでは日本人初となる第1位及び聴衆賞。NHK「らららクラシック」、「名曲アルバム」、テレビ朝日「題名のない音楽会」、TBS「芸能人格付けチェック」、TVアニメ「四月は君の嘘」、NHKFM、J-WAVE等多くのメディアにも出演。2020年3月、 世界初録音を含む意欲的な編曲作品によるアルバムをリリース。2017年横浜文化賞文化・芸術奨励賞受賞。 (公財)江副記念リクルート財団奨学生、 (公財)RMF奨学生。

MESSAGE主催者コメント&見どころ

<しいきアルゲリッチハウス 伊藤京子さん/別府アルゲリッチ音楽祭 総合プロデューサー、しいきアルゲリッチハウス プロデューサー>

社会が混迷を深める中でコロナ禍が起こりました。

この経験で思い至った芸術の真髄-人と共にある社会へ

「芸術は孤高なものではなく、人と共にあるもの―」
これはアルゲリッチの言葉です。

この言葉が、音楽はいつも人に寄り添い、人と共にありながら、私たちに安らぎと希望を与えてくれる「祈り」なのだと私に気づかせてくれました。

芸術の本質は、その精神性にあるのだと思います。人が人である大切な心を呼び覚ましてくれます。だからこそ偉大な先人から受け継がれてきた芸術は、人類の遺産として未来へ伝える必要があり、人の心の在り方や生き方にも大きな影響を与えるのだと思います。

芸術は社会を作る土台となり、大切な「人」を育てることにも繋がっていくのです。

コロナ禍後の世界を思い描いた時、社会は新たな転換期を迎えるのだと思います。

期待されるのは安寧で心豊かな「人が真ん中」という成熟した社会の創出であり、その一旦を担うことが音楽の大事な使命だと感じます。

ここ大分では、戦国時代に西洋の息吹に包まれていました。キリシタン大名である大友宗麟が音楽を含めて西洋の文化を受容していた時代から460年後、この地に舞い降りたのがミューズ マルタ・アルゲリッチです。

歴史が導いた「奇跡」を強く感じながら、寛容の精神が、豊かな心を育み「共に生きる」という穏やかな社会を生んでいくのだと思います。

アルゲリッチと私たちは「社会の中での芸術」を常に考えクラシック音楽が、「人が真ん中」にある希望と光に満ちた社会づくりの一助になることを心から願っています。

芸術が世界を変えるのです。

新しい時代を共に創っていきましょう。

MESSAGE
<Ito Kyoko, General Producer of MUSIC FESTIVAL Argerich’s Meeting Point in Beppu/Producer of Shiiki presents Argerich’s Haus>

The COVID-19 pandemic arose in our increasingly complicated society.

Through this experience we have come to realize again that the essence of the arts is to found a society with humanity.

  “The arts are not something nobly standing aloof, but something to exist alongside people.”

These are the words of Martha.

These words made me realize that music is a prayer to always be alongside people, giving us peace and hope.

The essence of the arts lies with its spirituality. It makes us aware in our hearts of what makes us human. This is why we must hand along the arts we have inherited from our great predecessors over to the next generations as a legacy of the human race. The arts are also something at the heart of who we should be or how we should live our lives. The arts are the foundation of society, connected to how we as precious humans are cultivated.


When we picture the world after the COVID-19 pandemic, we will see our society stepping into a turning point. We will be expected to create a mature, peaceful, and spiritually rich society centering on people, and it is an important mission for music to play a role in this.

During the Warring States Period (15th to 16 centuries), there was a breath of Western culture in the air of Oita. 460 years after Otomo Sorin, a Christian Lord, then introduced Western culture including music to Oita, the muse Martha Argerich came down upon this land.

Strongly feeling a miracle led by this history, our open-minded spirits will create a peaceful society in which we foster rich minds and co-exist as one.


Martha and all of us sincerely hope to play a part in generating a society filled with the light of hope centering on people. We will always bear in mind this role of the arts in society.

The arts can change the world.

Let’s create a new era together.

REVIEWレビュー

コロナに負けない創造性を感じる演奏会だった。力を与える芸術だった。強烈にひきつけられお二人の演奏に心から感謝です。
アルゲリッチハウスの室内楽シリーズは、音響の良いホールで素晴らしい演奏を聴かせて頂けるので楽しみにしております。伊藤京子さんのお話も中身が濃くて毎回楽しみです。現在のメッセージ "音楽とSDGs"も大切な思想です。自由に触れ合えて、活動できて、音楽会が楽しめる日を一日も早く作れることを願っています。今日はフランクのヴァイオリン・ソナタ(ヴィオラ版)が特に素晴らしかったです。本当に心に響きました。
しみじみ幸せだなと感じさせて頂いた時間でした。ピアノとヴィオラの会話するような演奏が楽しく美しかったです。
PAGE TOP