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音楽とアートの街・別府、日本遺産の国東半島を巡る芸術文化の旅へ

温泉の源泉数・湧出量ともに日本一。年間約900万人もの観光客が訪れる大分県・別府市。
世界最高峰のピアニスト、マルタ・アルゲリッチ氏を総監督に迎える「別府アルゲリッチ音楽祭」のほか、世界の著名なアーティストも作品を披露するアートイベント「in BEPPU」「ベップ・アート・マンス」が毎年開催される。別府市に隣接する国東半島は古来、日本遺産にも認定された仏教文化が花開き、多くの史跡や文化財がその繁栄を今に伝えている。
国際温泉都市・別府から、仏教文化の地・国東半島をめぐる、音楽と現代アート、仏教美術の旅へ――。

別府・国東半島の旅 4K動画はこちら

Contents

  • © Rikimaru Hotta

    世界の頂点に立つアルゲリッチが大分と奇跡の邂逅 
    ここでしか出会えないクラシック音楽体験を求めて

    大分県の芸術文化事業として1998年にスタートした「別府アルゲリッチ音楽祭」。世界的に有名な天才ピアニスト、マルタ・アルゲリッチ氏を総監督に迎え、国内外の演奏家を招いてコンサートや教育プログラムを開催している。同音楽祭を主催する「公益財団法人アルゲリッチ芸術振興財団」の副理事長であり、音楽祭の総合プロデューサーも務めるピアニストの伊藤京子さんに、大分で活動を続ける意義と芸術が社会に対して果たす役割について話を聞いた。

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    伊藤 京子

    ピアニスト/公益財団法人 アルゲリッチ芸術振興財団 副理事長 別府アルゲリッチ音楽祭 総合プロデューサー しいきアルゲリッチハウス プロデューサー 福岡県出身。東京芸術大学附属高等学校から東京芸術大学、フランクフルト音楽大学卒業。

  • アートで地域を活性化する「BEPPU PROJECT」が
    いま大分・別府~国東半島で活動を続ける理由

    2009年に開催された別府現代芸術フェスティバル「混浴温泉世界」を皮切りに、大分県ではさまざまなアートプロジェクトが進行している。現代アートの芸術家によって国東半島の魅力を再発見する「国東半島芸術祭」(2014年)や大分市街地を舞台にした「おおいたトイレンナーレ」(2015年)、国際的に活躍するアーティスト1組を招聘し、地域性を生かしたアートプロジェクトを実現する個展形式の芸術祭「in BEPPU」(2016年~)など、その活動領域はもはや海をも越える。これらのプロジェクトを企画・運営するのがNPO法人「BEPPU PROJECT」だ。同団体の代表理事を務め、アーティストとしての活動のキャリアを持つ山出淳也さんに、大分で活動を続ける意義と芸術が社会に対して果たす役割について話を聞いた。

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    山出 淳也

    NPO法人「BEPPU PROJECT」代表理事/アーティスト 1970年大分生まれ。2016年より「in BEPPU」総合プロデューサー、「国民文化祭おおいた2018」市町村事業アドバイザー。「文化庁文化審議会」文化政策部会委員、平成20年度芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞(芸術振興部門)。

Spot

別府
国東半島

世界で初めてアルゲリッチを顕彰したハウスは大分が世界に誇る唯一無二のクラシック音楽の殿堂であり、音楽会の頂点に立つアルゲリッチの名を世界で初めて冠した音楽祭を20年以上開催し続け、世界的に高い評価を得ている。

混浴温泉世界実行委員会が手がける個展形式の芸術祭。国際的に活躍するアーティスト1組を別府市に招聘し、地域性を活かしたアートプロジェクトを実現する。これまでに目、西野達、アニッシュ・カプーア、関口光太郎らが参加した。

大分県別府市にある戦後すぐに建てられた元下宿アパート。今はアーティストの活動を支援する場所として運営され、全国各地から集まるアーティストやクリエーターのさまざまな企画・展示が開催されている。見学希望者は2日前までにメールにて連絡。(info@beppuproject.com)

流木や発泡スチロールといった浜辺の漂着物を素材に、独学で仮面や仏像を50年以上も彫り続ける酒井寅義(現役理容師)。作品は500を超え、酒井理容店内に展示中。独創的なアートに囲まれ、千個の目に見つめられるような空間だ。

香りがテーマの博物館。紀元前の香油ビンや珍しい香炉、世界中から集められた膨大な香水コレクションなど、貴重な資料を鑑賞できる。好みの香料を調合してオリジナルの香水を作る「調香体験」(料金別途)も人気。

2200を超える源泉数、豊富な湧出量ともに、全国一の温泉地。別府八湯といわれ、明礬や鉄輪など各エリアでさまざまな泉質が楽しめる。市営温泉が点在し、あつ湯やぬる湯、砂風呂などに気軽に入浴できる。

別府八湯の一つ、明礬温泉からほど近い山の中腹にある、標高約500mの展望台。眼下には別府湾と別府市の街並みが広がり、国東半島や、天候の良いときは四国まで見渡すことができる。夜景の名所として「日本夜景遺産」にも選ばれた。

築100年を超える長屋を改築した、セレクトショップ。別府のお土産や作家・職人の作品、オリジナルの商品が並ぶ。2階にはアーティストのマイケル・リンが描いた鮮やかな襖絵を展示している。

鬼が一夜で造りあげたと伝えられる自然石の石段を登ると、巨大な岩壁に彫られた石仏が姿を現わす。右手に鎮座する高さ6.8mの大日如来、左手の高さ8mもの不動明王は平安時代後期に造立されたと考えられている。

かつての馬城山伝乗寺の跡といわれる。平安時代に建立された寺院。木彫りでは日本一の大きさを誇る勇壮な不動明王像、四方に四天王を従えた優美な阿弥陀如来像、六つの顔、六本の腕・足を持つ大威徳明王像を含む9体の仏像は重要文化財に指定されている。

平安時代後期に建てられたとされる国宝の富貴寺大堂には、阿弥陀如来像が安置されているほか、堂内を飾る壁画の数々は、平安時代の浄土教芸術の粋として高く評価されている。

天念寺の前を流れる川の中の巨石に彫られた不動三尊。両脇にコンガラ童子とセイタカ童子を従えた不動明王は約2.7mもの大きさ。大雨のたびに氾濫を繰り返してきた長岩屋川の、水害除けに刻まれたと伝えられている。

世界的に活躍するデジタルアート集団、チームラボの幻想的な常設作品。広々とした空間に浮かび上がるのは、国東半島に咲く花々。15分ごとに季節が変わり、60分間で一年間に咲く国東半島の花々が映し出される。

600年以上前に建立された東光寺の境内にある、喜怒哀楽さまざまな表情をした521体もの石像。15代住職の道琳が、干害に苦しむ農民を救いたいと石工に依頼し、1859年(安政6年)からの15年間で五百羅漢を完成させた。

718年に建立された六郷満山の総寺院。両端に仁王がたたずむ仁王門(山門)を抜けると、明治25年築造の護摩堂や大講堂、不老長寿の霊水が湧き出す奥の院本殿などがある。境内にある「七不思議」を訪ねつつ拝観を。

不動山の頂上付近に「五辻不動」を祭った五辻不動堂があります。御堂のある頂上からは国東半島の雄大眺めや、遠く周防灘に点在する姫島や瀬戸内海の島々がつくりだす絶景が一望できる。

国東半島から姫島一帯を見渡せる不動山の岩場に、アントニー・ゴームリーの国東半島芸術祭作品が設置されている。自身も仏教を学んだ彼の、等身大の鉄製の人体像だ。この地に立った修験者の信仰と歴史に思いを馳せる。

国東半島芸術祭で発表された、森を神聖な教会に見立てた作品。江戸時代にローマへと渡り、日本人として初めて聖地エルサレムを訪問した、国東半島・岐部出身のペトロ・カスイ岐部神父にインスピレーションを受けた。

日本に現存する、多くの石仏磨崖仏が集中している大分県・国東半島。成仏岩陰遺跡の巨大な岩場に設置された宮島達男の国東半島芸術祭作品は、命のバトンが渡されていく姿を彼なりに解釈した“現代の磨崖仏”である。

四季折々の花が彩る国東半島の岬「長崎鼻」にある世界的なアーティスト、オノ・ヨーコさんの作品。花公園内に設置された13のベンチに座り、それぞれに添えられた詩を読むと、目の前がまた違った風景にとらえられるはず。(撮影:久保貴史)©国東半島芸術祭実行委員会

国東半島の西側にある、日本の夕陽百選に選ばれた海岸。夏は海水浴場として賑わう遠浅の海岸線は干潮と日の入が重なると夕陽が干潟を染める。夕陽と干潟が織りなすコントラストは、まさに絶景だ。

「生き物を殺さない」という仏教の戒律にもとづいた、肉や魚などの動物を使わない料理。料理をつくることも修行の一つとされ、六郷満山文化が栄えた国東半島では、精進料理や郷土料理が脈々と受け継がれる。

Access

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大分空港

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福岡

  • 2時間
  • 2時間20分

大分